実践するためのアドバイス 質問と回答

 「重苦しさや不快感と感情の違い」「思考と感情の違い」についての質問に回答しています。



197.感情とは?
名前:とら1ちゃん 日付:2010/12/31(金) 12:0

 「重苦しさや不快感を感じている場合の対処法」の中に、「重苦しさや不快感を感じるのではなく"感情"を重点的に感じる」という内容がありました。

 私は「重苦しさや不快感」が感情と思っていましたが、それと「感情」とはまた違うということでしょうか。

 「感情」というものが何かわからなくなってきました。また「思考」と「感情」の違いも明確に分かりません。

 私は現在軽いうつで、将来に対する不安感に悩まされています。

 仕事の能率が上がらない自分に悩んだり、責めたりしています。

 この場合、重点的に「感情」を感じるためにはどういったことを感じれば良いのでしょうか。

 以上2点ですがご教示いただけますでしょうか。




198.回答1
名前:管理人 けいじ 日付:2010/12/31(金) 16:49

 私の言う「重苦しさや不快感」とは、例えば、胃もたれとか吐き気とか、そういった感覚のことです。(その他の例としては、「どうも感情とは感じられないような不快な感覚」など)

 こういった感覚は一般的にいって感情に分類されるものではありません。

 感情は大抵の場合、言葉として表現できます。そのため、今自分が感じている感覚が、何らかの感情を表す言葉として表現できる場合、それは感情であることが多いです。

 例としては、次のページで説明しているような言葉になります。≫感情を表す言葉

 ただ、「重苦しさや不快感」と「感情」は、共に"体に感じる感覚"であるため、明確に「重苦しさや不快感」と「感情」を分離することはできません。

 例えば、「自分は感情を感じたいのに重苦しさも同時に感じているからダメなんだ」というふうにはなりません。

 感情とは重苦しさや不快感も含めた総合的なものです。また、ネガティブな感情とは、そもそも重苦しくて不快なものなので、感情を感じているときにそれらを避けることはできません。

 そのため、感情を感じようとしているときに重苦しさや不快感を感じたとしても大丈夫です。自分が「ああ、これは感情だなぁ...」と少しでも思うのであれば、その「重苦しさや不快感をひっくるめた感情」を感じていってください。

 (簡単に言うと、感情とは自分が「これは感情だなぁ感情として感じられるなぁ」と思う感覚のことです。重苦しさや不快感とは自分が「これは感情ではないなぁ感情としては感じられないなぁ」と思う感覚のことです)

 (時には、重苦しさや不快感を積極的に感じるのが効果的な場合もあります。こういったことは、曝露療法に慣れていけば、いずれ自然と分かるようになります)




199.回答2
名前:管理人 けいじ 日付:2010/12/31(金) 16:52


 アドバイス①

 list-a1-8ao.gif 悩んだり責めたりするよりも体の感覚に意識を集中して感情を感じる

 感情とは体を通して知ることが出来るため、体の感覚に集中して感情を感じることが出来れば、重点的に感情を感じることが出来ます。


 アドバイス②

 とら1ちゃんは、よく次のようなことを考えてはいないですか?

 「私はダメだ」「私が悪いんだ」「ずっとこういう状態が続くだろう」「何をやってもうまくいかないだろう」

 そして、こういったネガティブなことを反芻する、つまり、ネガティブなことを何度も何度も繰り返して考えることが日常的に多くはないですか?

 このような「ネガティブ思考の反芻」という状態になると、ネガティブなことを何時までも繰り返して考えるようになってしまいます。そうなると、ネガティブ思考から抜け出せなくなってしまい、うつ状態になることが多いです。

 そのため、もし、とら1ちゃんがこのような行為を日常的に行っているのであれば、それを改める必要があります。では、どうすれば良いのかと言うと、それは、次の行為を実行することをお勧めします。


 list-a1-8ao.gif 「ネガティブ思考の反芻という状態は、うつを引き起こすワナである」と理解
  する

 人間はなにか上手くいかないことが起きた場合、とっさに「でも大丈夫だよ」とか「なんとかなるさ」というポジティブなことを考えるのは難しいです。大抵の場合、「自分はダメだ」などの悲観的なことを考えます。

 そうなると、その考えが頭から離れなくなってしまい、いつまでもメソメソと考えてしまうことが多いです。

 こういった、「上手くいかない→悲観的なことを考える→それを反芻する」という負の連鎖は人間がよくやってしまう無意識的な行為なので、自分の意思でこの連鎖に気づかなければ止めるのは難しいです。

 逆に言えば、この負の連鎖に気づくことが出来れば、それを中断することが出来るため、うつ状態になるのを防ぐことが可能です。

 では、こういった負の連鎖に気づくためにはどうすれば良いのかと言うと、それは、「ネガティブ思考の反芻はうつ状態を引き起こすワナである」ということを理解しておくことが有効な手段になります。

 こういったことを心の何処かで理解しておけば、負の連鎖に陥ってネガティブ思考を反芻する状態になったとしても、それに気づくことが容易になります。そうなれば、うつ状態を引き起こしてしまうワナから逃れることが出来るようになります。


 list-a1-8ao.gif ノートに自分の考えや気持ちを書く

 自分がネガティブ思考を反芻していることに気づき、それを中断することが出来たとしても、心の中には様々なネガティブ思考が渦巻いて、そのネガティブ思考を我慢するのが難しい場合もあるかもしれません。そんなときは、頭に浮かぶ自分の考えや気持ちをノートに書き綴ることをお勧めします。この行為を行っていると、しだいに心がすっきりしてくることが多いです。




200.(untitled)
名前:とら1ちゃん 日付:2010/12/31(金) 17:49

 けいじさん
 早速のご回答ありがとうございました。

 「私はダメだ」「私が悪いんだ」「ずっとこういう状態が続くだろう」「何をやってもうまくいかないだろう」といったネガティブなことの反芻は、おっしゃるとおりです。

 これらはネガティブな感情と捕らえてよいのでしょうか。

 こういった負の連鎖に気づいて止めれば良いとのことですが、そうしますと感情を断ち切ってじっくり味わえないことになりませんでしょうか。

 自責の念(これが感情とした場合)が出てきた時に、気づいて連鎖を断ち切るのが良いのか、そんな努力をせずその自責の念がなくなるまで感じていれば良いのか迷ってしまいます。(180度、逆の対処に感じ葛藤してしまいます)

 極端に言いますと、「排除」か「受け入れ」かです。

 下記ご回答による、「ネガティブな反芻に気づいてそれを止める」ことは「排除」にも思えてしまうのですが、そうしますと曝露療法ではなくなるような気がします。

 曝露療法を正しく理解できていない故の疑問かも知れませんが、このあたりの点ご教示いただければ幸いです。




201.回答
名前:管理人 けいじ 日付:2011/1/2(日) 1:39

 質問: 「私はダメだ」「私が悪いんだ」「ずっとこういう状態が続くだろう」「何をやってもうまくいかないだろう」といったネガティブなことの反芻は、おっしゃるとおりです。これらはネガティブな感情と捕らえてよいのでしょうか。


 「私はダメだ」「私が悪いんだ」「ずっとこういう状態が続くだろう」「何をやってもうまくいかないだろう」といったネガティブなことを"考えている"のであれば、それは思考であり、感情ではありません。

 こういったことを言うと、思考と感情の違いが分からなくなって混乱してしまうかもしれませんが、簡単に言うと、

 思考とは、主に頭の中で言葉をつぶやいたり喋ったりして考えることであり、感情とは、体に感じる感覚のことです。

 ネガティブ思考、つまり、頭の中でネガティブなことをつぶやいたり喋ったりしていると、それによって、うつ状態になる危険性があります。

 例えば、ネガティブ思考を受け入れるとどうなるのかと言うと、次のようになることが多いです。

 「私はダメだ」と考える→その考えによってネガティブな感情が新たに発生する→気分が落ち込む→落ち込むと更にネガティブなことを考えてしまう→そうなると「ずっとこういう状態が続くだろう」「何をやってもうまくいかないだろう」と考えるようになってしまう

 このように、ネガティブなことを考えている状態を受け入れると、それによって気分が落ち込み、その結果、更にネガティブなことを考えるようになる、という悪循環に陥るようになります。

 そのため、私はネガティブ思考を反芻する行為は中断することをお勧めしています。

 要は、頭の中でネガティブなことをつぶやいて、それを延々と繰り返すこと(ネガティブ思考の反芻)は排除したほうが良いです。曝露療法を行うのであれば、体に感じる感情を受け入れて積極的に感じることをお勧めします。


 ―まとめ―

 多くの場合、ネガティブ思考とは頭の中でネガティブな言葉をつぶやくことであり、感情とは体の感覚のことです。


 ネガティブな思考を受け入れる、とは

 頭の中でネガティブなことを考えれば考えるほど(または、ネガティブな言葉をつぶやくほど)新たなネガティブな感情が発生し、その結果、うつ状態になる


 ネガティブな感情を受け入れる、とは

 感情とは、つまり、体の感覚である。そのため、ネガティブな感情に襲われているときに、体の感覚に集中して感情を積極的に感じれば、曝露療法の治療効果を得ることが出来る


 「排除すること、受け入れること」

 頭の中でネガティブなことをつぶやいて、それを延々と繰り返すこと(ネガティブ思考の反芻)は排除する。曝露療法を行うのであれば、体に感じる感情を受け入れる。




202.ありがとうございました
名前:とら1ちゃん 日付:2011/1/2(日) 9:4

 丁寧なご説明頂きありがとうございました。よくわかりました。

 ネガティブ思考(言葉のつぶやき)の反芻は中断する、ネガティブ感情(体に感じる感情)は受け入れるということですね。

 それにしましても、見ず知らずの人からの質問に対し丁寧にご回答をいただける、けいじさんの誠意には頭が下がります。

 けいじさんの誠意を無駄にしないよう、真剣に取り組んでいきます。
ありがとうございました。














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